スロー筋トレ恐るべし

 一時期、靴紐を結ぶ時に「うっ」と息を止めて、おなかをへこませないと手が届きにくくなっている自分に気が付き、「これではいけない」と思いました。また、その頃の旅行へ行った後のビデオを見ると、子供たちとお風呂の後で卓球をしている自分のおなかがブルンブルンと揺れているのを見て「危機感」を感じました。

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 で、始めたのが「スロー筋トレ」という初めて聞くようなトレーニングでした。それは。妻が毎月とっている通信販売のカタログにおまけでついてきたDVDに入っていた運動でした。

 内容と言えば、あまり目新しいものではありませんでした。スクワット・膝をついての腕立て伏せ・ひざをまげての腹筋の3種類の運動のみ。回数は各10回ずつ3セットを1日一回するというものでした。初めはあまり期待もせず、とりあえずDVDのまねをして続けてみる事にしました。

 ただ、この運動には一つ大切な要素がありました。それは、「常にゆっくり体を動かし、運動の途中で体を止める」という事でした。

 スクワットの場合は、肩幅に開いた両足を4秒ほどかけてゆっくり曲げていき、お尻を後ろに突き出して、膝がつま先より前に行かないような姿勢になることが要求されていました。また、膝を伸ばす時もさっと立ち上がるのではなく、4秒ほどかけて立ち上がります。しかもきちんと立つのではなく、少し膝が曲がった中途半端な状態でストップするのです。

腕立て伏せでも、腕を曲げる時も伸ばす時も4秒ずつくらいかけてゆっくり動かします。そして、腕は完全に伸ばしてしまわず、さっきのスクワット同様、少しひじを曲げた状態でストップさせるのです。

これは腹筋でも同じで、ゆっくり状態を上げていき、伸ばした掌が膝を超えるくらいの中半端な場所で一度止まり、またゆっくり下ろす。そして、肩が床につかないような姿勢でストップして、また、ゆっくり上体を起こしていくのです。

ゆっくり動くことで力が常に入った状態になること、上下運動の両方で筋肉を使うという事、止まった姿勢が「気を付け」のように力の抜けた状態ではなく中途半端な姿勢なので、止まっている間も筋肉に力が入り続けていること、それが「スロー筋トレ」のコツであり、少ない回数でも続けていくことで、「脂肪を燃やすことのできる筋肉」を作ろうという事らしいのです。

 最初は「あまり今までとは変わりない」と思っていたし「数も少ない」ので効果があるのかどうかも疑問でした。

 騙されたつもりでとりあえず続けてみました。するといつの間にか体重は減り、寝転ぶとおなかがへこんで肋骨が触れるようになり、トイレに座ると「こんなに太ももって細かったっけ」と思えるようになっていました。腹筋もいつの間にか割れ目が見えるようになっていました。

 ズボンも今まではいていたものは、前を外さなくてもそのまま脱げてしまうようになっていました。「スロー筋トレ恐るべし」でした。

 ただ、年のせいで「上腕二頭筋」が「断裂」してしまい、運動するのが怖くなってきてしまった最近、また、少しずつ元に戻りつつあるようではありますが、とりあえずついた筋肉が脂肪を燃やしてくれているようで、大きくリバウンドすることなく、体重計の針を行ったり来たりさせながら過ごせるようになっています。